ナースが職場でネイルをすることの可否

華やかなネイルは女性であれば誰もが憧れるものであり、見ているだけで楽しくなったりもする。
普段はネイルをしていなくとも、結婚式や長期休暇に出る際にはネイルをしているというナースも少なくない。

ナースがネイルをすることで「感染のリスクが上がる」といった患者への不利益が生じるとよく言われるが、実は明らかな根拠は示されていない。
しかし、職場でネイルをしているナースを見かけることはほとんどない。
では、なぜ明らかな根拠も無いのにネイルをする看護師がいないのだろうか。

それは一重に、患者との信頼関係の問題なのではないかと思われる。
ナースとは対人援助職であり、人との信頼関係やコミュニケーションの上に成り立つ仕事だ。
加えて、ナースには昔から「白衣の天使」というイメージが定着している。
その清廉無垢なイメージに、華美な装飾は似合わない。
そのため、患者の立場からすれば、提供される看護の技術や質に問題はなくとも、華美なネイルをしているナースはどことなく信用できないという感覚を抱く傾向がある。

また、職場の人間からすれば当然のことであるが、病院は遊びの場ではない。
仕事に不必要な華美なネイルをしていれば、やる気を疑われることにもなりかねない。

とはいえ、裏を返せば相手の信頼を損なうことのないようなネイルであれば、絶対的に禁止しなければならないわけではない。
現に、透明や薄いピンクのネイルであれば許可されている病院も存在する。
このように、ナースがネイルをすることの可否は、信頼を得られるか、否かで判断されることが多い。